Report 2003



男声あんさんぶる「ポパイ」との交流

コール・グランツ 森下智晴

 コール・グランツは、男声あんさんぶる「ポパイ」と713日の合同練習(グランツ参加9名)に引き続き、20日の春日部市民合唱祭への応援参加(グランツ参加4名)…と続けて2日間ポパイさんと、交流を深めることとなった。
 

多田武彦『富士山』の合同練習

 ポパイ行木さんの指導のもとで練習をしたのであるが、そこには今までのグランツに欠けていたものを再認識させられるものがあった。グランツは、今までピアノ付きの曲が多かった為?か、無伴奏?の練習がかなりおろそかになっていたのでは?ということであった。(男声合唱の基本はア・カペラなのに・・・グランツは???)

“耳が鍛えられていない。”…グランツ野口さんがよく引用している言葉である。

 前から気づいていたことであるが、グランツは、一部旨く歌える人が合唱を引っ張るという変な形の合唱になっている。(これは11日の演奏会の録音を聴くと、グランツの声は数名しか聴こえてこないという事実が物語っている)
 こういう欠点を改善し、団員が勉強する意味で、他の団体との合同練習はとても有意義である。いつもの仲間ならどのように歌うのか大体わかっているわけだが、初めて一緒に歌う他団体の人の声や特徴を限られた時間の中で理解し、ハーモニーを作ってゆかなければならない。
 これには、普段からの練習の積み重ねがものを言うが、グランツはそういう練習をしてなかった。今回の合同練習を通して十分反省し、今後の練習に活かしていきたい。
 


春日部市民合唱祭への応援参加

 合同練習の翌週、T1野口、T2加藤、Br森下、Bs島野の4人が、春日部市民合唱祭へ出演したポパイさんの応援参加をした。曲目は『富士山』から『作品第肆(四) かわづら』、『作品第拾陸(十六) 牛久』の2曲だった。YARO会に向けての試運転的なところもあり、練習が十分とは言えなかったが、意義のあることであった。というか、このあとの打ち上げがとても有意義であった(笑)。

 グランツも酒は結構飲むと自負していたのであるが、ポパイさんもかなりの酒豪であった。両団体とも税金にはかなり貢献している。政府は音楽にもっと力を入れるべきである。また、グランツのレパートリーの少なさもあらためて認識。打ち上げで歌える曲をもっと増やしたい。




打ち上げ(右からポパイ関根氏、筆者、下棒振り行木氏、左側紺色シャツがグランツ島野氏)


 この2日間はとても得るものが多かった。他団体との練習が、こんなにも有意義なのかということを痛感した。きっかけはYARO会ではあったが、これを機に、YARO会以後も続けていきたいと思う。

“彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず。”
 「孫子」の中で、もっとも引用される言葉である。
 “井の中の蛙”という言葉もある。…
 とにかく、何事においても、“
よく知ることである。”

最後に、今回の団体交流に際し、コール・グランツを暖かく迎えてくれた大岩先生御夫妻・ポパイの皆様、そして最大の貢献者、ポパイ関根さんに感謝!!

 2003年7月22日

 





OB金ちゃん得意のハーモニカコンサート

 先日、グランツOBの金城重夫さんから電話があった。イル・カンパニーレのコンサートで、男声合唱プロジェクトYARO会のチラシに連絡先として書かれた私の名前をみて、懐かしくなって声を聞きたくなったらしい。
 金城さんこと金ちゃんは、今でも稲門グリークラブ(早稲田大学グリークラブ・OB合唱団に所属するかたわら、ハーモニカのクラブ『久喜ハモンズ』で得意のハーモニカを楽しんでいる。稲門グリー では海外演奏にも出演するなど音楽三昧のサードエイジを謳歌している。金ちゃんが今日(2月2日)埼玉県鷲宮町で小さなコンサートをやるというので、どんなものか様子をみに行った。

 第8回ミニコンサートと題された今回の発表会には、久喜、浦和、鷲宮、館林などから参加していた。久喜ハモンズの演奏曲目は、「北の国から」、「オールディーズメドレー」、「夜霧のしのび逢い」だった。基本的にハーモニカはポピュラー曲を中心に楽しむものだろう。
 久喜ハモンズは昨年発足したばかりだから、まだ技術的にはもう一つというところだろうが、心を込めて演奏している姿が印象的だった。ハーモニカは気楽に家庭でも楽しむことができるし、子供の頃にリコーダーとともに一度は誰しも吹いたことのある馴染みの深い楽器である。それだけにある程度音楽性を持たせるには、それなりの苦労があるはずだ。

 今回初めてハーモニカのアンサンブルを聴いたが、楽器の性格上限界はあるだろうが、音楽的にいろいろ追求しても面白いのではないかと思わせる部分もあった。





 懐かしい会報を紹介しよう。9年前のちょうど2月発行の“CHOR GLANZ CHRONICLE”である。女声合唱団ヴォーチェ・ビアンカコール・グランツの合同新年会の余興として川柳と短歌のコンテストをやった。掲載するのをちょっと躊躇う迷作もあるが、みんなでわいわいやるにはもってこいの趣向だった。優秀作にはたしか指揮者から豪華商品(?)が出たように記憶している。
 楽屋落ちじゃないかなと思うような部外者には通じない作品もあるが、もしあなたが合唱人だったらおそらく察していただけるのではないかと密かに期待したいところでもある。

 秀作を以下に紹介する。

 カデンツァも グランツ唄うと現代曲 四分の一音無意識にずらす

 ヴォーチェでは みんな若くて声もよい 家に帰ればただのオバサン

 下腹に 力を入れて下ももれ わが横隔膜はいづこにあらむ

 練習後 グランツ揃って 養老の滝で乾杯 これぞ天国

 まあよくも あんなにいくつも覚えたね ステージのたび老母のたまふ

 上達の遅きを知らぬ家族らは 栗橋というたび 行ってらっしゃい

 コーラスがストレスになったその日から 会社に息抜き感じ始める

 

 グランツは 斉唱のほうが よくハモリ

 支えても 出るのはビール腹ばかり

 梅干が リンゴにかわる 木曜日

 冬空に 鈴虫すだく 鎌田邸

 あの女(ひと)の 襟足に向け ジラーレし

 




ヴォーチェ・ビアンカ
創立30周年記念演奏会

女声合唱団ヴォーチェ・ビアンカ創立30周年を記念し、姉弟合唱団であるコール・グランツとジョイントコンサートを開催します。

混声合唱:ふるさとの四季
女声合唱:遥かな歩み
 より
混声合唱:筑後川 より
オペラ:カルメンハイライト

指揮: 鎌田弘子

女声合唱団: ヴォーチェ・ビアンカ
男声合唱団: コール・グランツ
賛助出演: 女声合唱団ピノキオ

ピアノ: 臼井江里子・宮地麻里子・魚水愛子
ヴァイオリン: 魚水ゆり
フルート: 沼田絵恋
チェロ: 菅 千春

カルメン: 黒須美智恵
ホセ: 野口享治
ミカエラ: 土井ゆかり
エスカミリオ: 笠井利昭
バレエ: 鈴木郁子

とき:2003年5月11日(日)1時30分開演
ところ:大宮ソニックシティ大ホール
全自由席:1000円


  




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